IT技術顧問 / ITアーキテクトの支援事例
ITアーキテクトに依頼すると「何が変わるのか」を、実際の支援をもとにご紹介します。 技術の詳細ではなく、何を整理し、何を設計し、何が変わったかに焦点を当てています。 守秘義務の観点から会社名・個人名は掲載していません。
支援事例
事例1|美容サロンのカルテ電子化
課題
紙カルテで顧客情報を管理しており、過去の施術履歴をすぐに確認できない状態でした。 スタッフが増えても情報共有の仕組みがなく、担当者が変わると顧客の状況を一から把握し直す必要がありました。
整理
まず「何のデータを、誰が、いつ使うか」を整理しました。
- 顧客情報:氏名・連絡先・体の状態・目標
- 施術履歴:日付・内容・担当者・所見
- 予約情報:日時・担当者・コースの種類
それぞれの情報がどう紐づくかを図に起こし、必要なデータ構造を確認しました。
設計
既存の業務フローを壊さず、すぐに使い始められる方法を優先しました。 Googleスプレッドシートを中心に、カルテ入力・履歴閲覧・スタッフ間共有の仕組みを設計しました。 専用システムの導入ではなく、「今あるツールの組み合わせで何ができるか」から考えた方針です。
結果
- 顧客名や日付での履歴検索が可能になった
- スタッフ間でリアルタイムに情報を共有できるようになった
- 施術データを集計し、傾向を把握できるようになった
仕組みの複雑さよりも「現場が使い続けられるか」を優先した設計が、定着につながりました。
事例2|会議の録音・文字起こし・AI要約の自動化
課題
会議後の議事録作成に時間がかかっており、担当者の負担になっていました。 会議中はメモを取ることに集中できず、要点の整理に時間を要していました。
整理
「議事録作成」を分解すると、以下のステップから構成されていました。
- 会議中の発言を録音する
- 録音を文字に起こす
- 要点を整理して議事録の形にする
- 関係者に共有する
このうち「どこに時間がかかっているか」「どこが自動化できるか」を整理しました。
設計
各ステップをツールで代替できる形に設計しました。
- 録音:Zoomの録音機能を活用
- 文字起こし:文字起こしツールで自動化
- 要約:AIを使って要点を抽出・整形
- 共有:テンプレートに沿って担当者が最終確認→配信
「全自動」ではなく、「最終確認は人が行う」前提で設計しています。AIの出力をそのまま使うのではなく、人の目を通すフローを意図的に残しました。
結果
- 議事録作成にかかる時間を大幅に短縮できた
- 会議中のメモ取りから解放され、議論に集中できるようになった
- 議事録の品質と共有スピードが安定した
AI導入の成否は「ツールの性能」よりも「フローの設計」で決まる、という典型的な事例です。
事例3|SaaS乱立の整理とツール選定の再設計
課題
複数のSaaSツールが目的ごとに導入され、気づけば管理が煩雑になっていました。 「どのツールが何に使われているか」の全体像が誰にも把握されておらず、情報が分散していました。
整理
まず全ツールを洗い出し、「何のために使っているか」「誰が使っているか」「データはどこに流れているか」を一覧化しました。
整理の結果、以下の3パターンに分類できました。
- 使われていて必要:継続
- 使われているが別ツールで代替可能:統合候補
- ほとんど使われていない:廃止候補
設計
ツールを減らすことではなく、「業務フローに必要なツールだけを残す」という方針で再設計しました。 ツールを統廃合した後の業務フローを先に設計し、そこに必要なツールを当てはめる順番で進めました。
結果
- ツール数を削減し、月額コストを圧縮できた
- 「どのツールで何をするか」の役割が明確になった
- 新しいメンバーへの引き継ぎがしやすくなった
「ツールを入れる前に、フローを設計する」という順番が、整理の鍵でした。
支援のスタイル
ITアーキテクトとしての支援は、大きく3つの仕事から成り立っています。
整理する
「何が問題か」「何が必要か」が曖昧なまま進んでいる状態を、言語化・可視化します。 業務フローの棚卸し、データ構造の整理、課題の優先順位づけなどが含まれます。
設計する
整理した内容をもとに、「どう進めるか」の方針を決めます。 ツールの選定基準、システムの構成案、プロジェクトの進め方など、動かすための設計図を作ります。
翻訳する
技術的な提案や見積を、経営者が判断できる言葉に変換します。 ベンダーの提案内容を解釈する、社内エンジニアとの認識をそろえるなども翻訳の仕事です。
この3つを軸に、必要に応じて実装支援も行います。 「なんでも作る」ではなく、設計が整った上で必要な範囲をサポートするスタイルです。
→ 役割の詳細は IT技術顧問とは および ITアーキテクトとは をご覧ください。 → よくある質問は FAQ にまとめています。
まずは状況整理から
「うまく説明できるかわからない」という段階でも構いません。 現状を話していただければ、課題の整理と次のステップの見通しをお伝えします。
初回のヒアリング(30〜45分)は無料です。売り込みはしません。
まとめ
ITアーキテクトの支援事例では、業務整理・AI導入・ツール選定など、経営者が技術的な判断を必要とする場面を扱っています。技術の実装よりも「整理・設計・翻訳」を中心に、プロジェクトが迷子にならない構造を作ることに重きを置いた支援です。

この記事を書いた人
石黒啓太
ITアーキテクト / 技術顧問
整理 / 設計 / 翻訳をテーマに、経営と技術の橋渡しをする外部ITアーキテクト。 宮城県仙台を拠点に全国リモートで対応。
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